函館四天王像

 元町公園の一角に函館四天王の銅像は建っている。向かって左から順に、今井市右衛門、平田文右衛門、渡邉熊四郎、平塚時蔵である。この四天王は函館戦争の終結後、新しい函館の街を開拓した英雄たちである。
 まず、平田文右衛門が、造船所や病院、学校など四天王が功績を残した事業の多くを主唱した。その主唱に従って、今井市右衛門は西洋雑貨の店舗を開き、北海道最初の新聞社「北溟社」を創立した。さらに、福祉事業の育児会社や鶴岡学校を創立するため多くの資財を投じた。渡邉熊四郎は貿易に貢献し、金森洋物店を開き、世界各国の商品を普及させ、また、巨額の資財を投じて函館病院を再建した。平塚時蔵は四天王の一人として公共事業に尽くし、資財を投じては慈善事業に貢献した。
 このように四天王は現在の函館産業の礎を築いた人たちである。そして、我々はこの四天王たちが開拓した函館のさらなる発展のために力を尽くしていかなければならない。

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元町公園・四天王像前